Jan Švankmajer:Alice
ルイス・キャロルの不思議の国のアリスを映像化したものは大体全部持ってるのではないかなと思う。
(輸入版が多い)中々、原作通りというものがなく脚色が入っていてもシュヴァンクマイエルのアリスが一番好きかもしれない。理由はよく分からないが、よく分からないからこそシュルレアリスムならでは何だと思う。
視覚効果、触感、触覚、感触を感じさせる映像美、グロテスク、全て文句無し。
それではDVD版の説明を一部抜き出してみる。
Q あなたの特有の解釈のため、何故アニメーションという手法を選んだのですか?
幼児期との対話、もしくは原風景の探索には、アニメーションのテクニックを通して初めて夢として必要なリアリティを与えられているのです。アニメーションは幼児期の心像に再び生命を吹き込むことが出来ます。それに
真実性を与えるのです。オブジェクト・アニメは我々の幼年期の真実を支えてくれます。
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心像には二種類ある。一つは「知覚心像」、もう一つは「記憶心像」である。前者は、現在進行形で起こっていることを知覚しつづけることであり、後者は、すでに心に溜め込まれていることを言う。シュヴァンクマイエルが言っている心像とは幼年期の心像、両者ともさすだろう。純粋な幼少期の心ということになる。そういえば、私がこれを初めて見たのは大人になってからですが、実はこのジャムに画鋲が入っていた夢というのは子どもの頃に見たことがあった。だから惹きつけられたというのがあります。